【山歩き】飯能アルプス全山踏破マニュアル (失敗談もあるよ、、、)
この記事はYAMAP活動記録を元に書かれています。是非、YAMAP活動記録もご覧下さい。
大失敗! 時間帯で入山禁止の山だってあるのだ!
こんにちは、輪太郎です!
お元気ですか?
4連続での丹沢縦走の絶景を楽しんだ後なので、今回は絶景とか期待せず(笑)、トレーニングのためのロングコースを歩く事にしました。
で、以前から踏破したかった飯能アルプスに決定!
最高峰が伊豆ヶ岳の851mで、基本的にはそれよりもさらに低い山々の縦走路なのですが、甘く見たらとんでもない事になります。
何せ、総距離約30km、標高差2,000m超、コースタイム10時間超、という、数字だけで見たら富士登山よりもキツいコースなのです。
(武甲山までを全山とする意見もあるようですが、一般的には天覧山~伊豆ヶ岳までが完全ルートとされています)
なので私は、今回に限ってはかなり慎重に計画を立てたのですが、、、結果は散々でした(泣)。
朝一でバッグを落とし警察に届けに行き始発を逃したり、よりによって電車が人身事故で遅れたり、除雪された雪の山で標識と入口を見失い大幅にタイムロスしたり、おかげで計画から遅れ日没に間に合わなかったり。。。
中でも一番の失敗は、「天覧山は日の入りから日の出まで、入山禁止!」という事を知らず、最終行程で天覧山に日没後に入山してしまった事です。。。
下山してからそれを知り、遺失物の件で交番に寄った際にその事実を謝罪したところ、「県外の方でしょ?まぁ今度は気をつけてよ」とお咎めは無しでしたが。。。
何でも、無法な若者たちが事もあろうに山火事の危険も考えず、バーベキューをして、しかもそれらのゴミを放置した事が夜間立ち入り禁止の原因になったとか。警察官の方も「登山者はいい迷惑だよね」と仰っておりました。
それにしても、丹沢などでも普段から通行止め情報などは調べて行くのですが、まさか時間帯入山禁止の山が、しかも危険個所とかのない、丘のような低山で入山制限があるとは、、、うかつでした。
こんな人にオススメ!
正直、絶景などはあまり期待できないコースです(笑)。
それでも、天覧山、多峯主山は展望が開けており、天候条件、時間帯によっては見ごたえのある景観だと思います。
私は、天覚山の山頂が一番、印象に残りました。こじんまりした狭い山頂ですが、普段は西から見る関東平野を、東側から一望する事は少ないです。静かに、ゆっくり休憩できました。
また、ロングコースを歩いてみたい!という方には、このコースには大きなメリットがあります。それは「エスケープルートが豊富」という点です。
このコースは国道299号線と西武秩父線と平行しているため、要所要所で各駅に下りられる道があります。どうしてもキツい、、、という場合は、途中離脱の道がいくつも用意されているわけです。これなら多少は安心して歩く事が出来ますよね。
そしてマイカーをお持ちでない方も、駅からのアクセスが良いため、簡単に登山口までたどり着けます。
見どころ
子ノ権現(ねのごんげん)は、足腰の神仏が祀られているとの事。登山をする我々には最強スポットなんですね。
また近くに、バエる(?)巨大な手のひらのオブジェがあります。ロングトレイルで無駄な体力を使いたくないところですが、つい無駄に下って写真を撮ってしまいます(笑)。
また、木々の間から奥秩父の山々が顔を覗かせますが、景観確保のために伐採される観光地化された場所よりも、自然を歩いている気持ち良さがあります。
絶景はありませんが、低山各々に表情があり、山歩きが好きな人であれば、これだけ長く歩いても飽きることは無い気がします。私は全く飽きることなく歩けました。
注意点
最大の注意点は、「天覧山は日の入りから日の出までは入山禁止」という点です!
今回私は、やらかしてしまいました(泣)。大々的なアナウンスがあるわけではなく、県外の者にとっては、事前に念入りに調べない限り、分からない情報です。
特に冬季は日も短いので、あまりに早い時間に登ろうとすると日の出まで待たないといけませんし、逆に最後にしてしまうと日没に間に合わない可能性があります。
つまり、自身のペースと距離を考え、事前にキチンと計画を立てないと、完全踏破は難しいかも知れません。
たとえ入山制限がなかったとしても、慣れないコースで日没後に山を歩く事は大変なリスクです。
今回のコースを選んだ理由
端から端の縦走は、どちらを起点にするか悩む場合があります。
飯能アルプス全山踏破の場合、飯能駅・天覧山を起点にするか、正丸駅・伊豆ヶ岳を起点にするか、二択になります。(ここでは便宜上、天覧山コース、伊豆ヶ岳コースと呼ばせて頂きます)
ネット上の情報ですと、どうも天覧山コースを選択する方が多いようです。
私は今回、YAMAPさんの登山計画機能を使って、天覧山コース、伊豆ヶ岳コースと、2パターンでシミュレーションしてみました。
私が今回歩いた伊豆ヶ岳コースのメリット、デメリットを考えてみましょう。このコースのデメリットは逆に、天覧山コースのメリットになりますので、逆に読み解いて頂き、どちらを選択するかの参考にして頂ければと思います。
まず私は、最初にイヤな事を済ませてしまうタイプです(笑)。
疲れ切った体で、最後に一番高いピークを目指さなければならない、、、というのはイヤで、体力のあるうちに一番高いピークを踏んでしまいたい、という考え方です。
逆にいうと、最初は慣らす意味で低いピークから始めたい、という人には向かないかも知れません。
獲得標高で考えると、伊豆ヶ岳コースの場合は「登り < 下り」ですが、天覧山コースの場合は「登り > 下り」です。歩く距離だけではキツさは表せませんが、伊豆ヶ岳スコースの方が登りを歩く距離は少ないので、数値的に見るとコチラの方がラクなはずです。
また、ロングトレールの場合、体力の残量や膝のコンディションなど、途中リタイアしたい場合があると思います。天覧山コースですと、3分の2くらい歩いた場所に子ノ権現がありますが、そこから先はエスケープルートがありません。一番疲れている状態で、そこから先に進んだらもう逃げる事が出来なくなります。
それに引き換え、伊豆ヶ岳コースであれば、体力があるうちに子ノ権現を超えることができ、残り3分の2の行程にはいくつも駅に下りられる道があります。途中リタイアの可能性を考えると、伊豆ヶ岳コースの方が圧倒的に有利です。
ただ、当然デメリットもあります。
都心から公共機関の場合、飯能駅よりも正丸駅の方が遠いため、上り始めが30分以上、遅くなります。
そうでなくても日没に間に合うかどうかのタイトなスケジュールになるので、スタート時間は1分でも早い方が安全です。そういう意味では、伊豆ヶ岳スタートとするのはデメリットと言わざるを得ません。
また、天覧山が日没後に立ち入れないので、もしタイムが押してしまったら完全踏破を断念せざるを得なくなります。
関東近郊の人ならまだいいですが、遠方から気合入れて来た方が完全踏破を断念せざるを得なくなるのは、何とも残念ですよね。なので、天覧山コースからスタートした方が、時間に煽られる事は少なく、心理的にはラクかも知れません。
皆さんなら、どちらを選びますか?
今回の山行のデータ
・日時 :2024年2月11日(日)
・天気 :晴れ
・開始終了 :8:33 – 20:37
・全タイム :12:04 (うち休憩1時間14分)
・距離 :27.3km
・のぼり :2,179m
・くだり :2,366m
・カロリー :3,640kcal
・コース定数:55(きつい)
・平均ペース:130~150%(速い)
今回踏んだピーク
・五輪山 (770m)
・伊豆ヶ岳山 (851m)
・古御山 (830m)
・高畑山 (695m)
・中ノ沢ノ頭(イモグナの頭) (622m)
・愛宕山 (660m)
・子ノ山 (640m)
・阿字山 (620m)
・久久戸山 (538m)
・六ツ石ノ頭 (540m)
・大高沢入山 (520m)
・高反山 (532m)
・栃屋ノ頭 (522m)
・大高山 (493m)
・吾野ノ頭 (392m)
・天覚山 (445m)
・久須美山 (260m)
・久須美ケルン(永田山) (277m)
・大黒山 (220m)
・多峯主山 (270m)
・天覧山 (195m)
アクセス
【公共機関】
・西武秩父線「正丸駅」
※車やバイクの場合、飯能駅で止めても正丸駅で止めても、この2駅は同路線なので、縦走後に電車1本でカンタンにスタート地点に戻ることができ、非常に便利です。縦走だからといって車やバイクでのアクセスを諦める必要はありません。むしろ、公共機関よりも早く行動開始出来るので、日没に間に合う可能性はグンと高くなります。
登山口について
正丸駅改札を出ると、右手に案内板があります。そこから階段を下り歩くと、すぐ突き当ります。そこにも案内板がありますが、右手に歩いていきます。あとは道なりに真っすぐ、舗装路を歩いていきます。
15~20分歩くと、左手に「大蔵山コース」と案内板が出るので、そこを左に入ると登山道です。
ちなみに、そこを過ぎてしばらく歩くと「正丸峠コース」の案内板がありますので、そこからも登る事が出来ます。
どちらから進んでも、五輪山で合流します。正丸峠を経由する方が距離がありますが、道が緩やかです。私はコースタイムを考え、迷わず大蔵山コースを選択しました。
コースについて
・2024年2月11日現在ですが、前の週に降った雪が残っており、チェーンスパイクまたは軽アイゼンが無いと歩行は危険です。
・登山道自体に危険個所はほとんどありませんが、ハイキングコースと銘打たれていたり、トレランコースになっているわりには、ワイルドなゾーンが多いです。特に木の根が多いので、ソールの柔らかい靴の場合、足挫きに注意が必要です。
・とにかく、アップダウンが多いです。人によっては、メンタルをやられそうになるかも知れません。
・トイレは比較的多く、その都度用を足しておけば、困る事は無いと思います。
・前述の通り、国道299号、西武秩父線に平行しており、もし体力に自信がなかったり、膝痛などが出てしまった場合、離脱しやすい環境です。その代わり、エスケープルートは事前にキチンとチェックしておくことと、早め早めの決断が必要になります。
今回のゴミ回収
天覚山までは、雪のせいもありますが、ゴミが全く見当たらず、「コレはゴミ0で行けるか??」と大いに期待しておりましたが、天覚山のベンチでふと下を見ると。。。
輪ゴムが1個。。。
たった1個ですが、0と1では全く意味が違います。それでも、ゴミが輪ゴム1個というのは、関東の山では大変に優秀な結果です。軽いハズのゴムを拾うと、実に重く感じました。。。で、持ち帰りました。
、、、、というわけで、今回もゴミ0ならず。。。
今回の装備・携行品・行動食
【ザック込みの総重量 5.33kg】
・ドライレイヤー = ミレー ドライナミック
・ベースレイヤー = 山と道 100%メリノ(厚手の方)
・レイヤー = マムート ポーラテック ハーフジップ
・ソフトシェル = MAMMUT ML JACKET
・WB = パタゴニア フーディニ
・パンツ = ミレー ティフォン50000
・サポーター = C3Fit
・タイツ = 山と道 アルファタイツ
・シューズ = スポルティバ ボルダーX MID
・ビーニー = カリマー リバーシブル
・ザック = ナーディマウンテンワークス 特注25L
・グローブ = NorthFace
・フーディニ リストゲイター
・トレッキングポール = モンベルULフォールディング(2本)
今回の携行品
・化繊インサレーション = パタゴニア ナノエアフーディ
・ハット = RIDGEMOUNTAINGEAR Enough ベージュ
・ゲイター = ティートンブロス
・チェーンスパイク
・軽アイゼン
・手ぬぐい = BePalのオマケ(マムート)
・ココヘリ会員証
・エマージェンシーシート(2人用)
・ヘッドライト
・携帯バッテリー
・その他レスキューセット等の小物
今回の行動食
・森永 in PROTEIN ベイクドビター 4本 (0本食べた)
・ベビーチーズ (4個食べた)
・コロッケ2個 (全部食べた)
※注:炭水化物は基本採りませんが、今日はロングで油とカロリーが足りない為
・セブンイレブンさんのナナチキ
・チャージinゼリー (4本飲んだ)
・水 1,500ml (全部飲んだ)
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